閉店間際に安売りをするパン屋に入り、パンを買った。 普通の値段だった。
隣の立ち食い蕎麦で蕎麦を食い、出てきてから見たら パン屋は半額セールになっていた。
こういうのって差額以上に悔しい。そして口惜しがりな 自分をわかってってもパン屋をチェックしてしまう自分 が嫌になる。
店員が普段と同じパンですよ、と人々に呼びかけていて、 それが無性に私を苛立たせる。
多分、やり方は間違ってなかった。ちょっとだけ手順が あってなかっただけのこと。そう言い聞かせながら帰途 につく。